赤津ストヤーノフ樹里亜さん「癒やしのピアノ・コンサート」

至空会では、このたび、プロピアニストの赤津ストヤーノフ樹里亜さんをお招きして、「癒やしのピアノ・コンサート」を開催しました。

 

写真は、コンサート終了後のサイン会とピアノ演奏の合間の朗読です。

 

各施設からたくさんのメンバーさん、患者さんがお越しになり、オリジナル曲から知っているメロディーまで幅広いピアノ演奏に、いい時間を過ごすことができました。

 

会場となった至空会ホールは、今は主に遊戯療法や様々なデイケア活動の場として使われています。開院時は専門家が音響設計を行い、音楽ホールとしての役割も期待されていました。今も音楽療法やバンド演奏のデイケアプログラムがあり、音楽を行う場でもあります。今回、床を張り替えたり、新たにデジタルアンプやボイスエフェクタなども導入し、機器を更新しました。元々、アクト中ホールで使われているものと同じスピーカなどが備わっており、相当凝った作りになっています。それを活かす形で、ある意味リニュアル後の「こけら落とし公演」としてのコンサートでもありました。

 

赤津さんも「小さなクリニックで、こんなに素晴らしいホールを持っているところは聞いたことがない。世界一だと思います」と、その音の良さをほめてくださいました。多少の過分なお褒めもあるかもしれませんが、コンサート終了後にスタッフやメンバーさんあちこちから聞かれたのが、「こんなに響きが良いとは思わなかった」というお声です。まるで、赤津さんの声やピアノの演奏が、星空から降り注いでくるような、そんなことを言う方が大半でした。私もそう思いました。音楽好きのスタッフも同様のことを言っており「アクト中ホールの音の作りにそっくりだ」とのことでした。

 

もちろん、そのホールに、今回の赤津さんのピアノ演奏やボーカルがとてもマッチしていたからこそ、このコンサートが素敵なものになったと思います。

 

開始早々、数人の子どもたちが壁を叩いたり足踏みしたりしていました。赤津さんもお気づきになっていて、「その子どもなりのリズムの取り方で、なんだか良かったですよ」とおっしゃっていました。また、ずっと居ることが難しいと思っていたデイケアメンバーさんが、しっとりと気持ちよさそうに聞いていたり、あまりの気持ちよさにうとうとするスタッフやメンバーさんもたくさんいました。

 

個人的には、後半の「The tree of comfort」がとても好きです。赤津さんのボーカルが、降り注いで包み込んでくるようなこの曲を子守唄に居眠りしたかったのですが、あいにく音響PA担当だったので、それ儚いませんでした。でも、リハーサルで赤津さんの演奏を独り占めできたのは、良かったです。

 

この、ふんわりした雰囲気もありながら、1音1音緻密に組み立てている感もあり、それが赤津さんの演奏の好きなところです。

 

終了後、スタッフ有志で赤津さんを囲んでおつかれさま会をしました。1日中演奏してお疲れなのに、みんなでたくさん飲んで、食べて、大笑いして、赤津さんの普通の素顔にも触れ、楽しい時間を過ごすことができました。

 

このコンサートは、昨秋の日本デイケア学会で、レセプションの中でのミニコンサートでした。意気投合した理事長が、その場で「コンサートをやりましょう」と即決、目の前にいたスタッフが実行委員として決まってしまいました。私たちの仕事は基本的に医療福祉の仕事です。仕事とはいえまさか、コンサート運営をやることになるとは。ただ、委員の動きが遅く、本当はもっとたくさん外来で通われているお子さんたちにも来ていただきたかったのですが、周知期間が短すぎたりして、せっかく音楽好きの親子さんたちには、ご迷惑をおかけすることになってしまいました。不慣れだったとはいえ、今後の課題です。とはいえ、素人運営で大丈夫かと心配でしたが、最終的にたくさんの方々のご協力で、コンサートは無事に終了しました。この場をお借りして、関係の皆様、またご参加いただいたメンバーさんには感謝したいと思います。どうもありがとうございました。

 

 

 

セットリスト

青い鳥

森の朝

Finlandia op.26

はとぽっぽ

七つの子

羊は安らかに草を食み

ブルガリア民謡

秘密の花園~エステル~

The tree of comfort

ひばり

白鳥

マズルカ第19番 op.30-2

夢見るふくろうさん

Jupiter

Bahiaの思い出

喜びの歌

上を向いて歩こう(アンコール)

 

 

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