まさかの軽トラ

第2デイケアでは就労訓練の一環として、依頼され草刈りなどをしています。

今日もその日でした。草の量が多いので、軽トラックで集積場まで運搬します。朝、スタッフが建機レンタル店に軽トラを借りに行くと、あれ、なんだかいつもと違うぞ、と若干の違和感を感じました。乗ってみて、気付きました。

あれ!?マニュアル車だ!

マイクロバスの免許も持っていますから、マニュアル車は運転できる(実際に運転できるのと、免許上の運転ができる範囲は大違い)はずなのですが、もう何年も左足は休憩中でしたので、焦りました。

基本的にオートマの軽トラレンタルはこのお店にはないとのこと。確かによくよく考えてみれば、工事など土木のプロの方々が利用されるので、マニュアル車じゃないと現場では使い物にならないです。

お店の方に乗り方を教えていただき、心配そうな顔で「お客様、駐車場の中でしばらく練習して行ってくださっても構いませんよ・・・いや、練習して行ってください」と言われました。

私も練習しないと乗れないと思ったので、しばし駐車場内で運転の練習です。クラッチがよくわからん!左手も動かすし、もう頭が大混乱!

しかし、ここでいつまでも練習しているわけにもいきません。

意を決して、お店から大きな街道に出ようとしたら・・・突然職場から電話です。しかも、道に出る若干の坂道の途中です。バックしようにも、エンジンを吹かすだけでバックしない!前に進めば車がびゅんびゅん走ってる!別の施設のスタッフに電話を30分以内にかけてくれという内容でしたが、「もうそれどころじゃない!」と速攻電話を切り、しかし運転中にスタッフから電話が入ったら、何が起こるかわからないので、かけました。「オレ今、電話してる場合じゃないくらい人生で大変なことになってる」と意味不明な電話をかけて速攻切りました。スミマセンでした!

この電話事件で混乱した私は、もう行くしかないと、大海原、いや大きな街道に小舟、いや軽トラを進めました。

1速スタートでガタガタぴょんぴょん飛び跳ね、2速にするのもよくわからず、爆音で走る軽トラを遮ったのは、出てすぐの信号です。おいおい!そこで止まったら二度とエンジンかからなくなるかもしれんよ〜と思ったら、赤に変わりました。

はぁ、どうしよう。真後ろには大きなトラックがいます。

青になり、アクセルを踏んだところ、タイヤが空転したのか、一瞬白煙がバックミラー越しに見えました。

はあゝあゝあゝどうしよう。。。

なんとか、ぴょこんぴょこんと飛び跳ね前後に揺さぶられながら1速爆音の軽トラが走り出しました。気付けば、後ろのトラックは、危険を察知したのか、明らかにこちらと距離を取って走っています。たぶん、くすくす笑っていたことでしょう。

しばらくずっとトラックが後ろにいたのですが、勝手な想像ですが、「こいつは危ない、なんとかしてやらなきゃ」と思ったのか、軽トラとトラックの間に他の車が割り込むこともなく、ずっとトラックが絶妙な距離で追走してきました。プロドライバーさん、どうもありがとうございました。

しかし街なかに入り、交通量も増え、渋滞もあり、ぴょこぴょこガツンな軽トラはより違和感のある走りを見せました。トラックさんもついに負け、1台のハイブリット乗用車が入ってしまいました。この危険な軽トラを知らないのでしょう、結構真後ろにくっついて止まってくる。。。

私は四六時中「ああ〜〜〜信号変わらないでよ〜〜〜〜〜!」とか「こんなマニュアル車はもういやだ〜〜〜」と大騒ぎしながら叫んで乗っていたので、その叫びが聞こえればいいんでしょうが、窓がぴったり閉まった乗用車にはその声も届かず。

浜松は平坦だと思っていましたが、ついにある交差点で若干の気づかないほどの上り坂になっているところで信号停止となり、坂道発進もタイミングがなかなか合わず、後ろの乗用車はヒヤヒヤだったと思われます。

しまいには、「交差点を曲がるとスピードを落とさなければならない=ギアチェンジの必要がある=そのたびにぴょこぴょこガツンになるのか=だったら一番曲がらないルートを通ろう」と、頭の中でスーパーコンピューターのカーナビを0.8秒ほどで動かし、やっとこさで第2クリニックに到着しました。

何も作業していないのに、Tシャツは汗だくでした。もう朝一番から疲れ果て、駐車場に座り込んでしまいました。年甲斐も無く「もう草刈りやめた!!」と叫んでしまいました。そもそもまだ草刈りにも行ってないのに。

というわけで、草刈り就労訓練の本体よりも、軽トラのほうに体力を奪われ、こんなブログになってしまいました。

夕方、軽トラは無事に返せました。

草刈りも、この天候不順の中、メンバーさんたちのがんばりでなんとか予定通りに終わりました。

もう、マニュアル車の軽トラは借りるのやめようと心に誓いました。

(※このブログはスタッフの個人的な感想であり、法人全体の意向を表明したものではありません。なお、交通安全には常に注意し、日々の業務を遂行していることを改めて記載いたします)

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